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二ビル通信

えげつない問題を勝手気ままに取り上げるブログ


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和牛を輸入肉に切換え スーパーや外食産業


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和牛を輸入肉に切換え スーパーや外食産業

 そうしたなかで、大手スーパーや外食産業などは国産牛肉を輸入肉に切り換えている。とくに米国産牛肉の輸入が増大している。米国産牛肉は03年の狂牛病(BSE)感染牛の発覚で、日本は輸入禁止措置をとった。その後小泉政府時代の05年に輸入再開をしたが、二〇20カ月齢以下の牛肉に限って検査なしで輸入するという制限つきであった。

 オバマ大統領は昨年1月の一般教書演説で、5年間で輸出を倍増する「輸出倍増計画」をうち出した。対日本のおもな分野は農業であり、とくに牛肉についてはBSEで失ったシェア回復を狙っている。TPP交渉では重要項目に牛肉輸入の月齢制限撤廃を日本政府に迫っている。

 下関市内の農家は「イオンが最近、テレビコマーシャルで輸入肉の宣伝を始めた。これまでそんなのはなかったのに、いかにも輸入肉の方が安全だとアピールしている」と語り、「日本の農家のことなど考えていない」と怒っている。

 同じく下関市内の農業者は「マスコミはなんの根拠もなしにただ危ない危ないとだけいっている。そんなことをいったら、牛肉だけでなく豚も鶏も野菜も海藻も魚介類もみな危ないとなる。それでは、震災復興どころではない。日本の農業や漁業はみなつぶれてしまえといっているのと同じだ。政府は消費者の不安を取り除き、国産の牛肉の信頼を取り返し、農家が安心して農業復興に力を出せるようにすべきだが、のらりくらりでなにもしない。本当に日本の国のことを考えているのか。そのうちに外国産がどんどん入ってくる。そうなるようにし向けているのかと考えざるをえない」と話していた。

 日本政府はアメリカのオバマ政府に追随し、TPP参加に双手を上げて賛同し、当初は6月にも参加を表明するもくろみであった。だが大震災で日程は変更になったが、あくまでTPP参加をできるだけ早い段階で表明する方向である。TPP参加でアメリカは農水産物に関しては関税撤廃、規制撤廃を日本政府に要求している。今回の牛肉セシウム汚染に関連してのマスコミなどの大騒動には菅政府が、TPP交渉に参加する条件づくりとして、日本の牛肉市場をアメリカに明け渡すために、国内の畜産業に対し壊滅的な打撃を加えるという政治的な思惑が貫かれている。

 世界的な食料危機が国際会議の大きな議題になっている。食料を国内生産をやめて輸入だけに頼る国が成り立つわけがない。東北大震災からの復興を考える場合も、食料生産の復興がその地域の復興の原動力になる。農林漁業は、食料安保の観点からも、国土保全の観点からも、水資源の確保という観点から都市を維持するという観点からも、それがつぶれたら国が成り立たないという問題としてある。

 大震災、原発大事故という大事件を利用して、新自由主義市場の拡大、TPP参加による全面自由化の体制づくりを強行し、国内産業を破壊する売国、亡国政治をあけて通してはならない。