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「呉れる」の語源


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く・る【呉る】/ku・lu
品詞:動詞
<語源>
「呉れる」を表す古い日本語の「呉る」の動詞語幹「く」[ku]は、中国語にある「給」が語源である。

漢音の給と和語の「呉く」は同源語である。


<音の対比>
「呉く」[ku]に語源として対応する、中国語の「給」の中には、次の音がある。
漢音:キュウ[kyuu]

「呉く」と漢音の「給キュウ」[kyuu]は、とても似た音である。

この違いから、「呉く」の中国語原音は漢音と同じ、kyuu音形の給である。


(単語の転訛)
中国語原音の「給キュウ」は、次の音韻法則が働いて、日本語の「呉く」[ku]に変わった。

単母音法則:kyuu>u母音韻尾・y介音脱落>ku


(語形成)
中国語語源の「呉く」語幹は、次の語形成法則が働いて、終止形動詞の「呉る」[ku・lu]になった。
活用語尾法則:ku>る[lu]動詞語尾後接>ku・lu


(まとめ)
日本語の「呉る」は、次の中国語語源が移り変わって、形作った言葉であった。
中国語語源:給「キュウ」[kyuu]>日本語:呉「くる」[kulu]

<意味の対比>
「漢語」の「給」には、次の意味がある。
「あたえる。たまう。」

 


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